優しいココロ

新宿駅の地下階段の上での出来事。

1組の老夫婦が階段を降りようとしていたんだけど、おじいちゃんは車椅子。

おじいちゃんはよろよろと立ち上がり、自力で階段を降りようとする。

おばあちゃんは畳んだ車椅子を持ちながらおじいちゃんを支える。

持ってあげようと声をかける一歩前にピンク色のロン毛、口、鼻、耳には無数のピアス、いかにもデスビジュなルックスのお兄ちゃんが

『持ちますよ』と。

車椅子を持って、あっと言う間に下まで駆け降りたと思ったら、直ぐ様また階段を上り、おじいちゃんをおぶさって降りる。

お兄ちゃんは細い体、おじいちゃんはふくよかな見た目だったけど、安定した足取りで下りきると、お礼をする老夫婦に

『気を付けてお出掛けを』と走り去って行った。


う〜ん!

なんて気持ちのいい青年だ!


俺も何か良いことがしたいぞ!


と勇んで献血ルームに向かう。


問診票に
『今まで献血で具合が悪くなった事がありますか』

と言う項目に○をつける。


今までこの項目に○をつけて献血を断られた事はなかったし、毎回、献血後は15分くらい気持ち悪くて立てなくなるものの、少し休めば問題なく復活するんでそれでOKだと思っていた。


程なく、問診の医師に呼ばれ『いつも気持ち悪くなるんですか?ちょっとだけ血を取って検査しますね。』

と採血をされ、10分程待つ。


次に呼ばれ言われた事は…

『今回はやめておきましょう。貝類やレバーを意識的に食べて頂いて、宜しければまた来月お待ちしています。』

とな!



何?!何?!

何がいけないんだ?!


激しく気になりつつ、献血せずにもらった『お〜い、お茶』を飲む俺でした。


くそ〜、結局何もいい事が出来なかったぞ…

来月はリベンジしてたっぷり血を抜いて貰おう!