右大腿部腫瘍摘出手術

◆育ったシコリ◆
右内腿に小指の先ほどの大きさのシコリに気付く。

気になったので皮膚科を受診した所、所謂老廃物が溜まった物
で大きくならなければ特に治療は不要との事。

んで、そこから放置する事11年・・・

ドーン!!!!(閲覧注意!!)


ニワトリの卵ほどの大きさに成長してしまい、気に入っていたズボン
の股は次々と破れ、歩行の邪魔にもなってきた。

何よりすれてばい菌が入って炎症でも起こしたらエラい事だと言う事で
外科に相談したのが7月頭。

医師「育てましたねぇ!まだお若いので可能性自体はそれ程高くないとは思いますが
   成長が見られるシコリは癌を疑わなければなりません。しっかり検査した上で
   最適な治療を行って行きましょう。」

えぇぇぇぇっ?!
たかが老廃物の塊がでかくなった物と思っていただけに
想像していたよりも大事みたいであせる。


◆精密検査◆
別日に検査日を設ける。

超音波検査、胸部X線、心電図、血液検査などをする事になった。

ふとももの腫瘍の摘出をするのに胸部X線
そういえば癌が転移し易い場所は肺がNo.1と聞いた事があるぞ・・・
それを疑っての検査?などとなんだかどんより。

まずは患部の超音波検査。

検査室に入ってびっくり!!!
なんと技師さんは若くて綺麗な女の子!!
そうだなぁ、元・モーニング娘。辻希美にメガネをかけさせて
落ち着かせたような感じ?

そうそう!
まさにこんな感じ!!
ちょこっとテンション上がってしまった。

「ではパンツ一枚になってそちらのベッドに横になって下さい」
 
キャッ♪

「あ、思ったより大きいんですね。汚れちゃうといけないんでパンツも脱いじゃいましょうか」

キャッ♪キャッ♪

そして人肌に暖められた潤滑用のジェルが僕の内腿をなで始める・・・

って文章で読むとなんだか官能小説みたいになってきたけど
あくまで腫瘍の検査ですからねー(笑)

場所が場所だから仕方なく脱いだんだからねー!

まぁ、お陰でその後の検査とか何も覚えてないんですが・・・
今思うとよく心電図で異常数値が出なかったな?!という位恥かしくて・・・^^;

◆検査結果◆
ドキドキしながら検査結果を聞きに行く。

医師「膜がしっかり袋状に形成されているのと、周りに血管などもないので
   粉瘤で間違いないでしょう。」

ほっとしたのも束の間、先生の言葉は続く。

「サイズがサイズなので半身麻酔で切除します。脊椎に注射をします。」


脊椎に注射・・・なんとも痛そうな響きではないか・・・^^;

「一般的には手術後3〜7日入院して頂く様になります。」

お・・・これは思ったより大変な手術っぽいなぁ・・・

14日から入院、15日に9:00から手術する事に決まり家に帰り準備を始める。

◆入院・手術へ◆

入院初日は血圧、心電図、体温を定期的に測るのと点滴以外は
至って普通の生活。

ただ、ごく少量の食事を18:00に取った切り手術まで飲食禁止と言う事で
空腹感と緊張感、相部屋の人のイビキなどで殆ど寝れずに手術当日を迎えた。

8:45に手術着に着替え、点滴のホルダーをガラガラ押しながら
歩いて手術室に入る。

手術台に寝かされると心電図と血圧計を装着され
そのまましばし待つと麻酔科の医師が入って来て
「小川さんですねー、それじゃぁ麻酔をしていきますね。
まず、身体ごと真横を向いてもらっていいですか?
そうしたら背中を丸めてエビの体制になりましょうか。
はい、顔をぐっと中に入れて目は自分のオヘソを見てください」

言う通りの体制になると背骨と背骨の間をグイグイ押してくる。

心電図のピッピッと言う鼓動を示す信号が早くなる事
で緊張している自分を客観的に知る。

「じゃぁ消毒をしていきますねー」

とかなり広い範囲にひんやりとする薬品を塗布され
「まず麻酔が痛くないようにする為の痛み止めをしますね。
痛かったら動かずに言葉で教えて下さいね。ここが一番痛いです」

チクっとした後に鈍痛が広がり、押されている様な感覚に変わる。
うん・・・確かに思った程は痛くない。

「はい、頑張りましたね、じゃあ次、麻酔をしていきますね。
痛みはないと思いますがちよっとギシギシした嫌な感じがしますね。
もし痛かったら痛み止めを追加するんで仰って下さい。」

その直後、ギシギシした嫌な感じにグゥゥンと言う何とも言えない
下半身に響く感じがしたと思ったら下半身が温かくなる感覚?

「はい、それじゃぁ、麻酔が効いてくるまでそのままの体制でしばらく
動かないで下さいね。」

10分ほどしても足の感覚はなくならないので不安になった所で
看護士が氷を持ってきて患部に当てる。

「冷たいのわかりますか?」

「わかりません」

続けてわき腹に・・・

「冷たいです!!」

と伝えた所で

「では始めますか。」

動こうとしたら下半身が一切動かない。

「あ、我々が動かすんで力を抜いて下さいね」

となされるがままの自分に

「うおー!麻酔、めっちゃ効いてるじゃん!」
と感動してしまった。

手術が始まっても全く痛みを感じない事に
安心したら次は眠気が襲ってきた。

途中、何人もの医師や研修医らしき人が入って来て
「これはでかいなぁ」「リンパ節に癒着はなかったんですか?」
などと会話が入ってくる。

うつらうつらしながらどの位時間が経っただろうか?

「小川さーん、ちょっとでかいんで時間が掛かっちゃいましたけど
綺麗に取れましたよ、これから縫って終わりなのでもうちょっと頑張って下さいね」

と横を見ると医師の手にはこれが・・・^^;

!!!閲覧注意!!!


「大きいでしょう?!11cmもありますよ!!」
と医師ニッコリ。

僕は気持ち悪くなって意思グッタリ。

縫って体が全く動かない状態でストレッチャーに乗せられ病室に帰る。

正直何が何だか分からない内に終わったけど妻曰く
「2時間半経っても出てこないから心配した」との事。

「もっと小さい内なら1時間以内で局所麻酔で日帰りだったんですけどねー」
と執刀医がもらす。

9:30に麻酔をして14:00になっても足を動かす事すらできない。
麻酔が少し効きすぎたようで麻酔が完全に切れたのは21:00頃。

麻酔が切れるとやはり傷が痛み痛み止めの点滴をしてもらい
ほぼ24時間ぶりに食事を取り終えたと同時に
痛みが引いた所で意識を失うように眠ってしまった。

翌日には痛みも殆どなくほっとしたが歩くと突っ張った感じは
一週間後抜糸するまで残った。

念のための病理検査でも特に問題なく退院と相成った。